Apr 10, 2010

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 [東京 23日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの80円前半。米連邦公開市場委員会(FOMC)は22日(日本時間23日未明)の決定で、低金利を長期間維持する方針を示す一方、量的緩和第3弾(QE3)については言明しなかった。

 ドルは主に対ユーロやポンドで買い戻され、対円でも仲値にかけて一時80.65円まで上値を伸ばした。ただ、買戻しが一巡すると、80円半ばからは実需の売りも散見され、対円での上昇力は失速した。

 ドルは朝方の高値80.65円から午後の取引では徐々に下値を切り下げた。81円以上を売りターゲットにしているとみられた輸出勢の一部が、この日は「80.50円以上にターゲットを切り下げて売りオーダーを出している」(証券会社)との声も聞かれ、ドル/円相場の反発力の弱さにしびれを切らした実需の動きが散見された。

 一方、買いサイドの外貨建て投資信託については、投資家は買いターゲットを80円を下回る水準に置いており、「ボーナス月ではあるが、(外貨建て)投信の販売に苦戦している」(同)との声も出ていた。

 <QE3の実現可能性>

 バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は、日本時間未明に行われたFOMC後の会見で、デフレリスクの低下に言及する一方、QE3には直接言及しなかった。

 しかし、一部の専門家の間では、バーナンキ議長がQE3の地ならしに入っているとの指摘が出ていた。

 「今すぐにはできないが、バーナンキ議長は、QE3の下地作りを始めたという印象だ」と東海東京証券のチーフエコノミスト斎藤満氏は言う。

 理由として、第1に、高まるインフレは一時的な現象との判断を明らかにしたこと。第2に、景気減速が一時的なものとする一方で、2011年だけでなく2012年のGDP成長率見通しも下方修正し、減速が長期化する見通しを示したこと。第3に、金利を「長期間」低水準にとどめるとの文言について、前回は、FRBが行動を起こすまで2、3回の連邦公開市場委員会(FOMC)が必要という判断を示していたが、今回は「少なくとも」2、3回のFOMCが必要とし、『at least』を意図的に追加し、時間軸を長期化したこと、を挙げた。

 QE3導入についての意見は、海外でも出ている。債券ファンド米パシフィック・ インベストメント・マネジメント(PIMCO)のビル・グロース共同最高投資責任者(CIO)は22日、今年8月に米ワイオミング州ジャクソンホールで開かれる毎年恒例の経済・金融に関する会合で、FRBはQE3を示唆する公算が大きい、との考えを示した。

 <ユーロと米MMF>

  ユーロは一時1.4357ドル付近まで買い進まれたが、欧州序盤にかけて1.43ドルを割り込んだ。

 オプション市場では、ユーロ・プットのトレードが活発化しており、「1.4ドルを切るような場面では、下値リスクが拡大する」(アナリスト)との指摘も聞かれた。

 市場では、米マネーマーケットファンド(MMF)の欧州銀向けエクスポージャーが話題となっている。MMFは、米ABCP(資産担保コマーシャルペーパー)市場で中心的な投資家だったが、2007年―2008年の世界金融危機においては、ABCPから一斉に資金を引揚げ、負のスパイラルのトリガーになったことも記憶に新しい。

 JPモルガンセキュリティーズの短期金利戦略部門の責任者、アレックス・ローバー氏によると、MMFの中にはすでにユーロ圏に対するエクスポージャーを縮小する動きがみられる。 償還資金の再投資を行わなかったり、より短期の債券に再投資されるなどして、「何かあった時にエクスポージャーがあまり長期にならないようなポジションをとっている」という。 また同氏は、欧州銀行への融資期間は、3カ月から1カ月あるいは翌日に短縮されていると指摘した。 JPモルガンの試算によると、MMFの欧州銀行へのエクスポージャーは、2010年第1・四半期末の約4900億ドルから、2011年5月末には約3600億ドルに縮小している。

 米格付け会社フィッチは21日、MMFはユーロ圏のクレジットマーケットのボラティリティを拡大する潜在的なチャンネルであり、欧州銀にとっては、米MMF資金の引揚げや縮小は、金融機関の財務体力についてネガティブな印象を醸成しかねない、とした。過去3カ月間では、MMFに占める対欧州銀与信(預金や中期債)の割合は総資産の約50%で安定的に維持されている。うち、仏、独、英銀向けの与信が総資産の30%を占めている。

 <英ポンド、豪ドル>

 英ポンドは1.6035ドル付近。前日に公開された英中銀の議事録で利上げ期待が後退し、4月1日以来の安値となる1.6017ドルまで下落した。「(議事録で)利上げ賛成が前回会合より減少したほか、一部委員が資産購入枠の拡大に言及したことがポンド売りを誘発している」(国内金融機関)との声が聞かれた。

豪ドルは1.05米ドル半ば付近で、中国の指標を受けて若干軟調な足取りとなった。

 HSBCが23日発表した6月の中国購買担当者景気指数速報値(PMI、季節調整済み)は50.1と、5月の確報値51.6から低下し、2010年7月以来の低水準となった。 指数は50を上回ると景況の改善を、50を下回ると景況の悪化を示す。 

 日本の財務省が発表した6月12日─18日の対外及び対内証券売買契約等の状況によると、海外勢による短期債の買い越しは2カ月ぶりの高水準だった。市場筋によると、ギリシャ債務危機に伴う逃避マネーや米債務上限に絡んだ代替需要に加え、日本の政局不安で償還期間の短い債券が選好されやすいことが背景にあるという。WEBサイト

(ロイターニュース 森佳子)

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